エアコンから嫌な臭いがして、不快な思いをしている人は多いです。多くの人が経験する臭いの問題は、エアコンのフィルター掃除が不十分で発生している可能性が高いです。この記事では、エアコンフィルターをきれいに保つ簡単な掃除方法と、掃除の重要性について紹介します。
記事を読めばエアコンの清潔な状態を長持ちさせ、電気代の節約に役立つ掃除のコツを身に付けられます。エアコンフィルターをきれいにして、快適な室内環境を維持しましょう。
エアコンフィルター掃除が必要な理由
エアコンフィルター掃除が必要な理由は以下のとおりです。
- 不具合や故障のリスクを低減する
- 悪臭を防ぐ
- 電気代の節約につながる
不具合や故障のリスクを低減する
定期的なエアコンフィルターの掃除は、不具合や故障のリスクを減らすために必要です。掃除によってフィルターの目詰まりが解消され、エアコンの通気性が保たれます。冷暖房能力の低下を防ぎ、エアコンのコンプレッサーへの負荷を軽減できます。エアコン内部に溜まったホコリは、モーターやファンが故障する原因の一つです。
フィルターを清潔に保ち、長期的な故障のリスクを減らしましょう。
悪臭を防ぐ
エアコンフィルター掃除は、エアコンから発生する悪臭を防ぐために効果的です。エアコンの内部は湿った環境で、不快な臭いの原因となるカビやバクテリアが繁殖しやすくなっています。エアコンを清潔に保ち、カビやバクテリアの繁殖を抑えれば、悪臭の発生も防げます。
カビやバクテリアが減ると清潔な空気を維持でき、室内の環境も改善できて一石二鳥です。活性炭フィルターや脱臭機能付きフィルターを使うと、悪臭の発生を予防できます。フィルターを掃除して、空気の流れが良くなると、エアコン内部に溜まった湿気も排出されやすくなります。
悪臭を防ぐためにフィルターを定期的に掃除して、エアコン内部を清潔に保ちましょう。
電気代の節約につながる
エアコンフィルターの掃除は、電気代の節約にも効果があります。フィルターが汚れていると、空気の流れが悪くなり、エアコンの正常な機能を保てません。消費電力が増え、電気代が余計にかかります。定期的にフィルターを掃除すれば、エアコンの冷暖房効率が良くなり電力消費の低減が可能です。
電気使用量を削減すると、長期的なコスト削減ができて経済的なメリットがあります。エアコンの使用時期の前に、フィルターを掃除しましょう。フィルター掃除は電気代節約だけでなく、エアコンを長く使うためにも効果的です。
エアコンフィルター掃除に必要な道具
エアコンフィルターの掃除は、家庭にある掃除用具で対応できます。特別な掃除道具を購入する必要はありません。以下の道具を用意しましょう。
- 掃除機
- 水道水
- バケツや洗面器
- やわらかいブラシ
- タオルや布
- 扇風機
- 作業用手袋
- ごみ袋
エアコンフィルター掃除の手順
エアコンのフィルター掃除は、手順さえ把握すれば、初めての方でも簡単です。手順は以下のとおりです。
- エアコンの電源を切る
- フィルターを取り外す
- 掃除機でホコリを取り除く
- フィルターを水洗いする
- フィルターを乾燥させる
- フィルターを取り付ける
エアコンの電源を切る
エアコンのフィルター掃除をする際は、安全に作業するために必ず電源を切ってください。エアコンのリモコン、本体にある電源ボタンを押して運転を停止させます。エアコン内部の動作が完全に止まったら電源コードを抜きます。濡れた手で電源コードに触れると感電するため、十分に注意してください。
電源コードを抜いたら、内部の電気が完全になくなるまで、少し時間をおきましょう。より安全に掃除ができます。
フィルターを取り外す
エアコンの電源を切った後、フィルターを取り外しましょう。エアコンの前面カバーやパネルを両手で開き、フィルターを固定している留め具やクリップがあれば外してください。フィルターを軽く持ち上げ、本体からスライドさせるようにして取り外します。フィルターは簡単に外れます。
無理に力を入れず、フィルターを傷つけないように注意が必要です。取り外し方がわからないときは、取り扱い説明書を確認してください。
掃除機でホコリを取り除く
フィルターを取り外したら、掃除機でフィルターのホコリを取り除きます。フィルター表面の大きなホコリやゴミを取るには、掃除機のブラシアタッチメントが便利です。フィルターの網目を傷つけないように、低から中の吸引力で優しく掃除してください。
フィルターを手で支えながら、両面がきれいになるように隅々まで掃除しましょう。ホコリを取り除けばエアコンの効率が改善され、長期的には電気代の節約にもなります。
フィルターを水洗いする
フィルターのホコリを掃除機で取り除いた後は、水洗いをします。温度の高いお湯はフィルターに悪影響を及ぼすため、水かぬるま湯を使いましょう。水圧が強すぎるとフィルターが破損する可能性があるため、水の勢いに注意して優しく洗い流してください。
ブラシやスポンジを使用して汚れを落とす場合は、力を加えすぎず、優しく丁寧にこすります。こすっても落ちない汚れは、中性洗剤を水で薄めて洗ってください。洗剤を使った後は、水道水でしっかりとすすぎます。
フィルターを乾燥させる
水洗いしたらフィルターをしっかり乾かします。風通しの良い場所で乾かしますが、直射日光に当たる場所は避けてください。急ぐ場合は扇風機を使うと効果的です。季節によっては、フィルターが完全に乾くまでに時間がかかります。ヒーターや乾燥機などを使うと、フィルターが変形する恐れがあるので避けてください。
フィルターを長持ちさせるためにも、自然乾燥がおすすめです。
» エアコンの寿命はいつ?メンテナンス方法と買い替えのコツを解説
フィルターを取り付ける
フィルターが乾いたら、フィルターを元通りに取り付けます。フィルターの取り付け手順は、以下のとおりです。
- エアコンのカバー、またはパネルを開ける
- フィルターの端を持ち、ガイドに沿ってスライドさせる
- フィルターが完全にはまるまで押し込む
- カバーやパネルを閉じて固定する
正しい手順でフィルターを取り付ければ、エアコンが正常に機能し、清潔な状態で使用できます。
汚れがひどいときのエアコンフィルター掃除方法
エアコンフィルターの汚れがひどいと、通常の掃除では対処が難しい場合があります。汚れが落ちないときには、より徹底的な掃除方法として、中性洗剤や重曹を使うやり方が効果的です。どちらの方法も、洗剤や重曹が残らないように、最後は十分に水洗いしてください。
中性洗剤を使う方法
エアコンフィルターの掃除に中性洗剤を使う場合は、以下の手順で進めます。
- 中性洗剤をぬるま湯に溶かす
- 洗剤水にエアコンフィルターを浸す
- 柔らかいブラシで優しくこすって汚れを落とす
- 洗剤が残らないようにしっかりと洗い流す
- タオルなどで水気を取り、自然乾燥させる
中性洗剤を使って掃除するときには、手順を守ってフィルターに付着した臭いや汚れを落としましょう。
重曹を使う方法
エアコンフィルターの汚れが中性洗剤でも落ちない場合は、重曹を使うと効果的で環境にも優しいです。肌に優しく、化学物質の使用を避けたい方にもおすすめできます。重曹でのフィルター掃除の手順は以下のとおりです。
- 重曹と水を1:2の割合で混ぜてペースト状にする
- フィルターにペーストを均一に塗り10〜15分放置する
- 柔らかいブラシで優しくこすり汚れを浮かせる
- ぬるま湯で洗い流す
- フィルターを完全に乾燥させて取り付ける
重曹を使うと、中性洗剤では落とせない頑固な汚れもしっかり落とせます。
エアコンフィルター掃除の注意点
エアコンのフィルター掃除は簡単で誰でもできますが、間違った方法で掃除すると故障の原因にもなりかねません。フィルター掃除の際は、以下のポイントに注意しましょう。
- エアコンに直接水をかけない
- フィルターの網目を崩さない
- 50℃以上のお湯を使わない
- 直射日光やヒーターで乾かさない
エアコンに直接水をかけない
エアコンに直接水をかけると、エアコン本体や電子部品に水が入り故障の原因となります。水が内部の回路に到達すると、ショートなどの電気的なトラブルが発生する可能性があります。水による腐食やカビが発生する可能性もあるため、水分には注意してください。
エアコンの外側は、柔らかい布で優しく拭き取る方法が最も安全です。しかし、内部の汚れを落としたい場合は、専門業者によるクリーニングが必要です。
フィルターの網目を崩さない
エアコンフィルターを掃除するときには、網目を崩さないように注意してください。フィルターの網目の形状には、空気中のホコリを正常に取り除き、空気の流れを正常にする役割があります。網目を崩すと機能が低下するため、力を入れすぎず優しく扱い、ブラシを使う場合は柔らかいものを選びましょう。
掃除した後に乾燥させるときも、形が崩れないように注意が必要です。
50℃以上のお湯を使わない
エアコンフィルターを掃除するときは、50℃以上のお湯を使わないでください。温度の高いお湯は、フィルターの繊維を変形や収縮させてしまう恐れがあります。フィルターが変形すれば本体にも取り付けできません。
フィルターに使われているプラスチック製の部品を洗う際も、高温のお湯を使うと変形や劣化の原因になります。熱すぎるお湯は手荒れを引き起こすリスクもあります。お湯を使う場合は、30~40度程度にすると安心です。
直射日光やヒーターで乾かさない
エアコンフィルターを直射日光に当てたり、ヒーターで乾かしたりするのはやめましょう。フィルター素材の劣化や変形の原因となります。フィルターの性能が下がれば、エアコン効率も低下します。直射日光やヒーターでフィルターの形が変形すれば、取り付けられません。
風通しの良い場所で陰干する方法が最も安全で、おすすめです。
エアコンフィルター掃除のよくある質問
エアコンフィルター掃除でよくある以下の質問と回答をまとめました。
- エアコンフィルターはどのくらいの頻度で掃除すればいい?
- エアコンフィルターを乾かすときのコツは?
- エアコンの臭いが気になるときの対策は?
エアコンのフィルター掃除に関する疑問を解決して正しく手入れをすれば、エアコン自体の性能を長持ちさせられます。
エアコンフィルターはどのくらいの頻度で掃除すればいい?
エアコンフィルターの掃除は、一般的に2週間に1回がおすすめです。夏場など、使う機会が多い時期には、1週間に1回を目安に掃除をしましょう。実際の汚れの状態によっては、より頻繁に掃除する必要があります。アレルギーがある人や、小さな子どもがいる家庭では、週に1回以上の掃除が望ましいです。
環境やエアコンの使用頻度に合わせて掃除の回数を調整し、健康とエアコンの性能を維持しましょう。
エアコンフィルターを乾かすときのコツは?
エアコンフィルターは、日陰で風通しの良い場所での自然乾燥がおすすめです。風通しが良いと、フィルターが均一に乾きやすいです。日光に当てて乾かすと、フィルターを傷める可能性があるので避けてください。フィルターを水平に置いて乾かせば、形崩れを防げます。手早く乾燥させたいときは、扇風機を使うと効果的です。
エアコンの臭いが気になるときの対策は?
エアコンの臭いが気になるときは、フィルターを掃除しましょう。フィルターに蓄積されたホコリや汚れは、悪臭の原因になります。エアコン内部を掃除して清潔に保つと、臭いを抑えられます。エアコン専用の洗浄スプレーを使って、内部をきれいにする方法も効果的です。
フィルターの掃除をしても悪臭がする場合は、専門家によるエアコン内部クリーニングも検討してください。プロに掃除してもらえば、臭いのもととなる菌やカビを徹底的に除去できます。臭いの吸着効果を高めるために、フィルターに活性炭を取り付ける方法もおすすめです。
エアコンを常に適切な温度設定で使用すると、臭いを防ぐ効果があります。
まとめ
エアコンフィルターの掃除は、エアコンのパフォーマンスを高め、快適な室内環境を保つために欠かせません。定期的で適切なフィルター掃除は、エアコンの故障リスクを減らし、悪臭の防止や電気代の節約にも役立ちます。家庭にある一般的な道具で簡単に掃除が可能です。
汚れがひどい場合には中性洗剤や重曹を使う方法を試してください。フィルター掃除の際には、網目を崩さないように優しく扱い、高温のお湯を避けるなどの注意が必要です。適切なメンテナンスでエアコンの効率を改善し、快適性な空間を維持しましょう。