エアコン室外機の水漏れに直面したら?水漏れの原因と正しい対処法を解説

エアコン室外機の水漏れに直面したら?水漏れの原因と正しい対処法を解説

夏や冬のエアコンの需要が高まる季節に、室外機の水漏れに悩む人は多いです。この記事では、エアコン室外機の水漏れの原因と対処法を解説します。記事を読めば、室外機のトラブルに対する正しい予防法や応急処置、対処法を学べます。適切なメンテナンスを行い、エアコンの室外機を長持ちさせましょう。

エアコンの室外機から水漏れする原因

水漏れの原因を知ることで、適切な対応や予防が可能です。

エアコン室外機からの水漏れには、以下のような原因があります。

  • 結露
  • 配管の破損
  • 配管と室外機のズレ
  • 排水ホースのつまり
  • 経年劣化

結露

結露はエアコン室外機が水漏れする原因の一つです。室外機内部の冷却コイル表面に、空気中の湿気が触れると水滴が生じます。冷たい面に温暖な空気が触れることで水滴が生じるため、気温や湿度が高い日は、結露が多発します。

結露の発生はエアコンの正常な機能であり、故障ではありません。エアコンを使用する際は、結露による水滴が発生することを理解しておくと安心です。

配管の破損

配管が破損すると冷媒(※)が漏れ出し、室外機から水が滴り落ちることがあります。

配管が壊れる原因は以下のとおりです。

  • 物理的な衝撃
  • 施工ミス
  • 経年劣化
  • 外部からの異物
  • 気温の変化による収縮と膨張

物理的な衝撃や施工ミスは、配管が破損する原因の一つです。配管の材質が経年劣化することで亀裂や腐食が生じ、外部からの異物は配管にダメージを与えます。気温の変化で配管が収縮と膨張を繰り返すと、亀裂が発生します。

配管の破損を防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスが重要です。水漏れに気付いた場合は、早急に専門の業者に相談することがおすすめです。

※ 冷媒とは、低温の物体から高温の物体に熱を運ぶ物質の総称を指します。

破損・配管のズレ

破損や配管のズレは、エアコン室外機の水漏れにつながります。エアコンの配管が物理的に破損したり、接続部分が緩んだりすることが水漏れの原因です。破損やズレは、経年劣化や施工不良が原因で起こります。

配管の破損部分から冷媒が漏れ出し、外気に触れて水滴になると水漏れします。配管接続部の不適切なシールや断熱材の損傷も水漏れの原因です。破損や配管のズレはエアコンの性能低下や故障のリスクを高めるため、早期発見と適切な対応が重要です。

排水ホースのつまり

排水ホースはほこりやカビ、小さな虫が原因でつまります。排水ホースのつまりは、エアコン室外機の水漏れを引き起こす原因の一つです。排水ホース内のゴミや汚れは水の流れを妨げます。排水ホースが曲がると水の流れが悪くなり、つまりが生じやすくなります。

排水ホースのトラブル予防のためには、定期的な点検と清掃が重要です。適切なメンテナンスを心掛けることで、エアコン室外機からの水漏れを効果的に防げます。

経年劣化

エアコンの部品は、長く利用することで徐々に劣化し、機能が低下します。ゴムやプラスチック製の部品は、時間が経つと硬くなりやすいです。硬くなると接続部の密閉性を損ない、水や冷媒ガスの漏れにつながります。

内部のモーターやポンプの劣化も水漏れの原因です。部品は定期的なメンテナンスで劣化の進行を抑制できます。製造から一定年数が経過すると交換が必要になる場合もあります。さびや腐食は水漏れに直結するため、注意が必要です。

エアコンの経年劣化は避けられないため、適切なメンテナンスで長持ちさせることが重要です。放置すると、冷却能力の低下や結露が増えるなどの問題が発生する恐れがあります。定期的な点検と早めの対応が大切です。
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エアコンの室外機から水漏れしたときの応急処置

エアコン室外機から水漏れが生じた場合、迅速な応急処置が求められます。応急処置は、さらなる水漏れや損害を防ぐための一時的な措置です。

応急処置の手順は、以下を参照してください。

  1. コンセントを抜く
  2. ブレーカーを切る
  3. バケツやタオルを置く
  4. 水漏れ箇所を確認する
  5. ドレンホース(※)を確認する

※ ドレンホースとは、結露によって発生した不要な排水をエアコン外部に排出するホースを指します。

コンセントを抜く

エアコン室外機から水漏れした場合、最初に行うべき応急処置はコンセントを抜くことです。コンセントを抜いて電源を遮断し、安全を確保します。コンセントを抜くことは、修理や点検を依頼する前に、自分でできる最も簡単な対処法です。エアコン内部の自己診断機能をリセットできる場合があります。

二次的な電気トラブルを防ぐためにも重要です。ショートや火災のリスクを減らし、安全を確保できます。安全を最優先に考え、事故を未然に防ぐために、エアコンの異常を感じたら速やかにコンセントを抜くことが大切です。

ブレーカーを切る

エアコンの室外機から水漏れが発生した際は、すぐにエアコンの電源を切りましょう。エアコンのブレーカーをオフにすることが重要です。

ブレーカーを切るとエアコンの全電源が確実に切れ、稼働が停止します。電気トラブルを防ぎ、感電のリスクを減らすためにも、ブレーカーを切る作業は必須です。電源を切ることで、応急処置を安全に進められます。

バケツやタオルを置く

エアコンの室外機から水が漏れた際、バケツやタオルを使用すると効果的な応急処置が可能です。室外機の下にバケツを設置すると、水が床や壁に染み込むのを防ぎ、漏れた水をすぐに受けられます。バケツの周りにタオルを敷いて床を守り、水の拡散を抑えましょう。

水が広範囲に飛散している場合は、タオルで拭き取ることが重要です。タオルで拭き取ると水漏れによる二次被害を避けられます。水の量が多い場合は、より大きなバケツやタオルが必要です。水量に応じて、バケツやタオルのサイズを選びましょう。

応急処置はあくまで一時的な対応で、根本解決ではありません。応急処置後は速やかに修理業者に連絡し、専門家のアドバイスを受けましょう。

水漏れ箇所を確認する

エアコンの室外機から水漏れが発生した際は、漏れている場所の特定が大切です。原因を特定することで適切な応急処置ができます。

原因を見極めるため、以下の点をチェックしましょう。

  • 室外機のパネル内部
  • 排水ホースの接続部分
  • 配管の接続箇所
  • 結露している部分

室外機のパネルを開けて内部を視覚的に確認します。排水ホースの接続部分にズレや破損がないかをチェックし、配管の接続箇所を点検することが重要です。結露がある場合は、結露が水漏れの原因になっている可能性もあります。

ドレンホースを確認する

水漏れ箇所を見つけたら応急処置を行い、ドレンホースを確認します。エアコン室外機の水漏れの原因として多いのが、ドレンホースの問題です。エアコンが生成する結露水を外部に排出するホースが、水漏れの直接的な原因になる場合があります。

水漏れの際は、ドレンホースが抜けていないかの確認が重要です。抜けていないことを確認した後、ホース全体に亀裂や損傷がないか目視で確認しましょう。内部に汚れやゴミがないかも確認します。

水抜き口の接続状態を確認するのも大切です。ホースの勾配が適切かをチェックし、水が滞留しないようにしてください。一つひとつ丁寧に確認することで、室外機の水漏れ問題を解決に導けます。
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エアコンの室外機から水漏れしたときの対処法

エアコンの室外機から水漏れが発生した場合、適切に対処することが重要です。水漏れに気付いたら、応急処置の後で長期的な解決策を検討します。

エアコン室外機から水漏れしたときの対処法は、以下のとおりです。

  • ドレンホースを設置する
  • ドレンホースを延長する
  • 排水レールを設置する
  • 業者に依頼する

ドレンホースを設置する

ドレンホースを設置する際は、適切な長さを選ぶことが大切です。長すぎると排水がスムーズに行われず、短すぎると排水経路が確保できないため、水漏れにつながります。ドレンホースの端を室外機のドレン口にしっかり接続します。接続が不十分だと水漏れが起こりやすいです。

ホースを曲げずにスムーズな勾配を保つように設置し、排水がスムーズに流れるようにします。ホースの出口を開放することが重要です。ドレンホースの接続部分に水漏れがないかの確認も重要です。接続部分からの水漏れは、室外機の腐食や他の機器の損傷を引き起こす可能性があります。

ポイントを押さえドレンホースを設置することで、エアコン室外機の水漏れを防げます。

ドレンホースを延長する

ドレンホースの延長は、水漏れを防ぐ重要な手段です。ドレンホースが短いと、排水が適切に行われず、エアコン周辺に水がたまりやすくなります。

ドレンホースを延長する手順は以下のとおりです。

  1. 必要な長さのホースを購入する
  2. ホースの接続部分に耐水性のテープを巻く
  3. エアコンの排水口にしっかり接続する
  4. 曲がらないように固定する
  5. ホースの勾配を確認する
  6. ホースの端が排水溝に向いているか確認する
  7. 接続部の漏れを確認する

耐水性のあるテープをドレンホースの接続部分に巻いて漏れを防ぎます。ドレンホースを排水口に接続し、曲がらないように固定しましょう。

勾配が適切なことを確認し、排水がスムーズに行われるようにします。ホースの端が排水溝に向かっているか、接続部の漏れがないかをチェックして完了です。手順に沿ってドレンホースを延長しましょう。

排水レールを設置する

家屋の被害を防ぐ対策として、排水レールの設置は有効です。排水レールは、室外機の下に取り付けることで水を適切に排水し、壁面や床への浸透を防ぎます。エアコン室外機の水漏れによる二次被害を抑えられます。

排水レールを選ぶ際は、自然環境への耐性がある素材がおすすめです。サイズは室外機に合わせて選びます。取り付ける位置は、漏水箇所に合わせて決め、水平で安定した面に設置します。

排水レールは適度な傾斜をつけ、水の流れを確認して設置することが大切です。継ぎ目のない一体型のレールを選ぶと、水漏れのリスクを低減できます。

業者に依頼する

エアコンの室外機からの水漏れは、専門の業者に依頼することで適切に対処できます。

専門の業者に依頼するメリットは、以下のとおりです。

  • 専門家による正確な診断
  • 適切な修理・交換
  • 保証付きのサービス提供
  • 定期的なメンテナンスプラン
  • 専門的な検査
  • 新しいエアコンへの交換サービス
  • 応急処置後の長期的な解決策の提供

配管やドレンホースの状態を正確に判断し、修理や交換を行える点がメリットです。室外機や内部部品の修復を行い、エアコンの全体性能を評価して改善提案を受けられます。

業者のサービスは保証付きが多く、将来的なトラブルを防ぐ定期的なメンテナンスプランの提案も期待できます。冷媒ガスの漏れ検査や電気配線のチェックなど、専門的な作業を任せられる点もメリットです。

水漏れの原因がエアコンの寿命による場合は、新しいエアコンへの交換サービスも期待できます。応急処置後の長期的な解決策も提供してもらえるため、将来的にも安心して使用できます。エアコンのトラブルは、必要に応じてプロの技術を利用することがおすすめです。
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エアコンの室外機からの水漏れを予防する方法

エアコン室外機の水漏れを予防するには、ドレンホースとフィルターの定期的な清掃が重要です。それぞれの予防法を詳しく解説します。

ドレンホースを定期的に清掃する

ドレンホースの定期的な清掃は、室外機の水漏れ予防のために重要です。定期的な手入れによって、水漏れや悪臭を防ぎ、エアコンを快適に使用できます。室外機の水漏れを予防するためには、最低でも年に1回の清掃が推奨されています。

ドレンホース内は、エアコンを使用するたびに汚れやぬめりがたまりやすいです。汚れやぬめりが原因で水が滞り、水漏れや悪臭が発生します。排水が滞るのを防ぐため、ホース内部の汚れやぬめりを除去することが大切です。

市販のエアコン用洗浄スプレーを使用し、ホース内部の汚れを取り、ホース外部の汚れも拭き取りましょう。清掃後は水がスムーズに流れるかを確認し、メンテナンスが適切に行われていることをチェックします。

フィルターを定期的に清掃する

エアコン室外機の水漏れ予防には、フィルターの定期的な清掃も重要です。フィルターにたまった汚れやほこりは、エアコンの効率を下げる原因です。汚れやほこりを取り除くことでエアコンの負担を軽減し、性能を維持できます。

フィルターの掃除には柔らかいブラシや掃除機を使いましょう。取り外して水洗いが可能な場合は、定期的に掃除するとより清潔に保てます。清掃後は、フィルターが完全に乾燥してから取り付けることが大切です。適切なメンテナンスにより、エアコンの寿命を延ばし、快適な空間を保てます。

まとめ

エアコン室外機の水漏れは、結露や配管の問題、排水ホースのつまりなどが原因で起こります。水漏れした際は、すぐにコンセントを抜き、ブレーカーを切るなどの応急処置を行うことが大切です。応急処置の後、水漏れの箇所やドレンホースの状態を確認します。

対処法としてドレンホースの設置や延長、排水レールの設置などを行います。必要に応じ、業者に依頼するのもおすすめです。エアコン室外機の水漏れを予防するためには、ドレンホースやフィルターの定期的な清掃が重要です。エアコンを安全かつ快適に使用するため、正しい知識と対策を心掛けましょう。
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