洗濯機の蛇口からの水漏れは、多くの家庭よくある水トラブルの1つです。洗濯機の水漏れトラブルはいくつか主な原因があり、知っていれば誰でも簡単に修理が可能です。
今回の記事では、水漏れの一般的な原因や応急処置、修理方法、もしものときの修理業者の選び方までわかりやすく解説します。
本記事を読めば自分で修理できる知識が得られるだけでなく、業者に依頼するときに役立つ情報もわかります。水漏れは放置しておくと被害が広がり、修理費用も高額になってしまうため、早めの対策が重要です。
洗濯機の蛇口から水漏れが起こる原因
洗濯機の蛇口から水漏れが起きる原因は主に次の4つです。
- ニップルの劣化や緩み
- パッキンの劣化
- 蛇口本体の破損
- ホースの接続不良
原因がわかっていれば水漏れが起こる前に予防でき、水漏れしたときにもすぐに対処できます。
ニップルの劣化や緩み
洗濯機の蛇口からの水漏れは、ニップルの劣化や緩みが原因の1つです。ニップルとは洗濯機用の蛇口とホースをつなぐ部品です。消耗品のため使い続ければ必ず劣化していきます。素材は樹脂の他にゴムや金属製のものもありますが、長く使えば交換が必要なのは同じです。
ニップルが劣化すると、蛇口とホースの接続がしっかりできなくなり、水漏れが起こります。劣化以外にも、洗濯機の使用や外部からの衝撃によるニップルの緩みも原因です。
緩んだニップルは、いずれ水圧に耐えられなくなり水漏れが起こります。緩みが原因の場合、適切な工具で締め直せば簡単に予防や応急処置ができます。
パッキンの劣化
洗濯機の蛇口からの水漏れはパッキンの劣化も原因の1つです。パッキンとは水漏れを防ぐゴム製の部品です。パッキンが劣化するとゴムが硬くなり、細かい亀裂ができ始めるので、水を止める機能が弱くなります。
パッキンの劣化は定期的に確認し、状態が悪くなってきたら新しいものに交換する必要があります。放置すると水漏れにつながるため、適切なメンテナンスが大切です。
蛇口本体の破損
蛇口本体の破損も水漏れを引き起こす原因の1つです。蛇口は金属製なので他の部品と比べると丈夫ですが、長く使っていたりや衝撃を加えたりすると、亀裂が入り水漏れを起こします。
亀裂が大きくなると水漏れの量が増え水圧が下がり、洗濯機に悪影響がある場合も。蛇口は修理ではなく交換が必要になる場合が多いです。蛇口本体の破損が生じている場合は、問題が小さいうちに対処しましょう。
ホースの接続不良
ホースの接続不良も洗濯機の水漏れ原因の1つです。ホースの接続不良の多くは修理できる問題で、適切に対応すれば水漏れ問題は解決できます。
ホースの接続不良で確認するポイントは次の5つです。
- ホースと蛇口の接続状況
- ホースのネジ部分の磨耗
- クランプやバンドの緩み
- 接続部の汚れや異物の挟まり
- ゴムシールやワッシャーの劣化、サイズ間違い
1つずつ確認し、修理または交換をすれば水漏れを止められます。
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洗濯機からの水漏れの応急処置
洗濯機の蛇口から水漏れが起こってしまったら、なるべく早く応急処置をしなければなりません。水漏れをそのまま放置しておくと、家の中が水浸しになって被害が広がってしまいます。
水漏れが起こったときにやるべき応急処置は次の2つです。
- 水道の元栓を閉める
- 水漏れ箇所を一時的に固定する
応急処置は、水漏れの原因特定や修理方法を確認するまでの一時的な対応として知っておきたいポイントです。
水道の元栓を閉める
洗濯機の蛇口から水漏れ起こったとき、まずは洗濯機の電源を切り水道の元栓を閉めてください。元栓を時計回りに回して完全に閉めれば、家全体の水を止められます。洗面やトイレには止水栓があり、一部だけ止められますが、洗濯機の蛇口にはないので元栓を閉めるしかありません。
元栓の場所は、家の外にある場合が多いため、あらかじめ確認しておくと早く対処できます。水道の元栓は以下の場所に設置されている場合が多いです。
- 一軒家:家の周りの地面に埋まっている青色のボックス内
- マンション:玄関横の共用通路にあるパイプスペース内
元栓が固くて動かない場合は、モンキーレンチなどの工具を使います。元栓を閉めた後は、一時的な固定ができるまで元栓を開けないでください。
水漏れ箇所を一時的に固定する
水漏れが起こったとき、水漏れ箇所を一時的に固定すると被害を最小限に抑えられます。水漏れ箇所の固定は効果的な応急処置で、専門知識の必要はなく誰でも簡単にできるのが良いところ。修理が終わるまでの水漏れを防ぎ、短時間なら元栓を開けて水も使えます。
固定するときのポイントは次の4つです。
- 清潔な布やテープで覆う
- ウォータープルーフテープや絶縁テープなど水に強いものを使う
- 応急処置用のクランプやホースバンドを使って固定する
- 漏れの範囲が広い場合、ビニール袋やプラスチックシートで包んで覆う
水が漏れている部分に適切な圧をかけて固定し、水が出るのを防ぐのが重要です。水漏れ箇所の固定は一時的な処置であり、本格的に修理も行う必要があります。自分で修理するのが不安な方は、修理の専門業者に頼んでください。
洗濯機の水漏れ修理に使う道具
洗濯機の水漏れを自分で修理するには次の6つの道具が必要です。
- 交換用パッキン
- モンキーレンチ
- ペンチ
- ドライバー
- シールテープ
- タオル・雑巾
工具は一般的なものなので、すでに持っている家庭も多いです。しかし特定の道具は水漏れ専用なので、新たに買わなければなりません。
交換用パッキン
交換用パッキンは、洗濯機の蛇口から水漏れを止めるためにとても重要な役割があります。交換用パッキンを選ぶポイントは次の3つです。
- 正しいサイズと材質のパッキンを選ぶ
- 一般的なゴムやシリコン製のパッキンを選ぶ
- 耐熱性、耐圧性、耐寒性などの特性を持った製品を選ぶ
パッキンは蛇口メーカーや型番を確認し、適合するものを選びましょう。多くの蛇口メーカーの公式サイトには、蛇口の型番ごとのパッキンのサイズや材質、正規品などの情報があります。
パッキン交換の説明の動画もあるため、動画どおりに交換すれば簡単にできます。劣化しやすい部品なので、予備も購入しておき、定期的に点検・交換をしてください。
モンキーレンチ
モンキーレンチは、ナットやネジと言われる留め具を外すネジ回しです。サイズに合わせて調節可能な機能があります。水回りのさまざまなサイズの留め具にも対応できる便利な工具です。水漏れ時にはパイプや蛇口を締め付けに使います。水漏れ以外の修理作業にも使えるので、家庭に1つあると便利です。
ペンチ
ペンチは種類が多く、用途に応じたものを選ぶ必要があります。主なペンチの種類は次のとおりです。
- 細かい部品を扱う先端が細い小さめのペンチ
- 強力なグリップ力の大きめのペンチ
- 安全に使えるロック機能付きのペンチ
- ハンドルに滑りにくい素材が使われているペンチ
- 電気作業に使う絶縁ペンチ
洗濯機の水回りの修理であれば、特別な用途のペンチは必要ありません。片手で開け閉めできて、持つのに苦労しない重さのものを選んでください。ペンチもさまざまな修理作業に使えるので、手になじむ使いやすいものを買っておくのがおすすめです。
ドライバー
ドライバーはハンドル部分やネジ、内部部品を交換に使います。ドライバーにはプラス型とマイナス型の2種類があり、ネジの形状に合わせて適切サイズのドライバー選びが重要です。
サイズが合わないドライバーを使うと、ネジの溝を潰してしまい、ネジが取れなくなるトラブルにもなります。用途に応じて使い分けるため、プラスとマイナスのドライバーを大中小の3サイズ持っておくと安心です。
水回りの修理で使うドライバーは錆びにくいステンレス素材や、ネジを落としにくいマグネット付きのものがおすすめです。
シールテープ
シールテープは蛇口の接続部のネジ山などに巻く、水漏れ防止用のテープです。テフロンテープとも呼ばれるシールテープは、ネジ部分の隙間をふさぎ、水漏れを防止する役割があります。
適切にテープを巻くときに大事なのが次の3つです。
- 厚み
- 幅
- 巻く位置
長期間にわたって水漏れを防止するには、正しい巻き方が重要です。
タオル・雑巾
水漏れの修理をするときは、水を拭き取るタオルや雑巾を用意しましょう。蛇口やホースの内部に残っている水が漏れてくるからです。
水でぬれてしまうと、手元や足元が滑りけがをする恐れもあるため、拭くものがあるとあらゆる場面で便利です。タオルや雑巾には水漏れ部分を応急的に固定する活用もできます。さまざまな使い道があるため、多めに用意しておくと意外と役に立ちます。
洗濯機の水漏れ修理方法
洗濯機の蛇口からの水漏れは、修理方法さえわかっていれば、自宅で簡単に修理できます。水漏れの原因にはさまざまなものがあります。まずはどこから水が漏れているか確認しましょう。
よくある水漏れの原因は次の3箇所です。
- ハンドル部分
- ホース接続部分
- 壁と蛇口の隙間
水漏れ箇所によって修理の手順や道具が変わってきますが、適切に対応すれば修理業者を呼ばなくても水漏れは解決できます。
蛇口のハンドル部分からの水漏れ
蛇口のハンドル部分から水が漏れる場合、多くはハンドル内部のOリングやパッキンの劣化が原因です。Oリングやパッキンを新しいものに交換するだけで、大体の水漏れは止まります。
蛇口のハンドル部分の修理に用意するものは次の4つです。
- モンキーレンチ
- ドライバー
- 交換用Oリング、パッキン
- シールテープ
交換作業を始める前に水道の元栓は閉めてください。モンキーレンチやドライバーで蛇口のハンドルを取り外し、中の劣化したOリングやパッキンを交換します。新しい部品を取り付けるときは、シールテープを巻いておくと水漏れ防止に効果的です。
部品の交換ができたら元栓を開け、水漏れがないかチェックします。水漏れが止まっていたら修理完了です。
蛇口とホースの接続部分からの水漏れ
蛇口とホースの接続部分からの水漏れの原因は主に2つです。
- 接続部分がしっかりと締まっていない
- ゴム製のワッシャーやパッキンの劣化している
修理方法としてはワッシャーやパッキンを交換し、ドライバーやモンキーレンチで接続部を締め直せば、水漏れが止まります。接続部分のネジ山にシールテープを巻き、クランプを使ってホースを固定する方法も効果的です。
接続部が破損している場合は、新しい部品への交換が必要な場合もあります。対応しきれないと思ったら修理業者への依頼も考えましょう。
蛇口と壁の隙間からの水漏れ
蛇口と壁の隙間からの水漏れは多くの場合、パッキンの劣化や蛇口の取り付け部分の緩みが原因です。シールテープを巻き直したり、取り付け部分を締め直したりすれば解決する場合もよくあります。
蛇口本体の劣化が原因であれば、本体ごと交換する必要がありますが、素人では判断が難しいところです。修理しても水漏れが止まらないときは、プロの修理業者に依頼を検討してください。
水漏れの修理業者の選び方
洗濯機の蛇口からの水漏れを自分で修理しても解決しない場合、専門の修理業者に依頼する必要があります。業者に依頼するときのポイントは次の2つです。
- 口コミや評判をチェックする
- 相見積もりを取る
ポイントを踏まえて修理業者を選べば、安心して修理を任せられます。
口コミや評判をチェックする
洗濯機の蛇口の水漏れの修理業者を選ぶときは、口コミや評判のチェックが重要です。口コミや評判では実際に利用しないとわからない情報を教えてくれるため、修理業者を選ぶ際にとても参考になります。
口コミや評判を見るとわかるのは次の3つです。
- 修理の品質や信頼性
- 対応スピード
- 料金の適正さ
口コミや評判を参考にすれば、信頼できる修理業者を見つけられます。
相見積もりを取る
洗濯機の蛇口の水漏れ修理を業者に依頼するときには、相見積もりを必ず取ってください。少なくとも3社以上の修理業者の相見積もりを取りましょう。複数の修理業者のサービス内容や価格を比較すれば、どこに依頼するのが良いかわかります。
見積もり比較では、修理の内容が自分の希望するものと合っているか、価格が予算の範囲で収まっているかを確認してください。見積もりは価格の交渉材料としても役に立ちます。
見積もり段階では、価格やサービス内容が調整できる場合があるので、他社の見積もりを材料に交渉してみるのもおすすめです。相見積もりは適切な業者選びに重要なので、うまく活用して慎重に判断してください。
まとめ
洗濯機の蛇口からの水漏れは家庭でよくあるトラブルです。原因にはいくつかありますが、応急処置や修理のやり方を知っていれば多くの水漏れは簡単に止められます。1番多い原因は、水漏れを防ぐ部品のニップルやパッキンの劣化です。
蛇口本体の破損やホースの接続不良でも水漏れします。水漏れに気づいたらすぐに元栓を閉めて応急処置を行いましょう。修理をするときは適切な工具や交換部品を用意し、水漏れの原因に合った手順で対応します。
自分で修理が難しい場合は無理をせず、専門の修理業者への依頼も検討してください。修理業者を選ぶときは口コミや評判を参考にし、複数の業者から見積もりを取ると良い業者が選べます。正しい知識を持ち、適切な対応をすれば、水漏れ問題はすぐに解決できます。
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