水道管の凍結に備える!正しい対策と対処法でリスクを最小限に

水道管の凍結に備える!正しい対策と対処法でリスクを最小限に
  • 水道管の凍結はなぜ起こるの?
  • いざというときの対処法が知りたい

水道管の凍結は、めったに起きないと軽視されがちです。しかし水道管の凍結は、珍しいことではありません。

この記事では、水道管が凍結する原因と凍結を予防する方法を解説します。最後まで読めば、水道管凍結への対処法や修理費用を安く済ませるポイントもわかります。

水道管凍結を防ぐためにも適切な対策を理解して、水道管破裂による大きな損害を回避しましょう。

水道管凍結の基礎知識

水道管凍結の基礎知識

水道管が凍結すると、日常生活にも支障がでる恐れがあります。日頃から水道管が凍結しにくい環境に整えるのが重要です。水道管が凍結する原因や凍結しやすい条件を把握しておきましょう。
» 水道管の水漏れ|応急処置と業者の選び方

水道管が凍結するメカニズム

水道管が凍結するメカニズムは、水道管内の水温が0度以下の環境下で起こります。水道管の水は流れることで凍結を防いでいますが、水の流れが止まると凍結しやすいです。

チェックポイント

東京都水道局によると、気温がマイナス4℃以下になると凍結しやすいとされています。風が当たりやすい場所や日が当たらないところでは、マイナス1〜2℃でも凍結の可能性があります。

凍結すると、体積が約9%増加するのが水の特徴です。水道管内の水が膨張し、管壁には大きな圧力がかかります。膨張した水の圧力によって、水道管が破裂するリスクが高まります。厳しい冬の低温が原因で、水道管の凍結や破裂が起こるので、適切な対策が重要です。

水道管が凍結しやすい条件

水道管が凍結する条件は、いくつか存在します。

  • 断熱材や保温材が不十分な場合
  • 住宅の外壁や基礎の断熱が不十分な場合
  • 低温が長時間続く場合
  • 風が直接当たり冷却されやすい場合

とくに冬場の低温期は、水が凍りやすくなるため注意が必要です。露出した水道管は外気に直接触れるため、凍結リスクが高まります。

管の曲がり角や端部などの水が滞留しやすい部分は、水流が弱まり凍結しやすくなります。空き家では水の使用がなく管内の水流も発生しないので、凍結する可能性が高いです。水道管の凍結が起こりやすい状況を理解し、予防策を考えましょう。

水道管の凍結を防ぐ方法

水道管の凍結を防ぐ方法

水道管の凍結は、次の3つの方法で対策します。

  • 保温する
  • 水流を保つ
  • 水抜きをする

保温する

水道管は保温することで、低温状態でも凍結を避けられます。露出している水道管には、断熱材や保温テープ、凍結防止ヒーターなどを配管に巻きつけましょう。

保温料を選ぶときには、R値(※1)が高いものを選ぶのがポイントです。R値が高いほど断熱性能が高く、凍結防止の効果も高まります。

※1 R値とは、熱抵抗値のこと。対象の部分が、どれくらい熱をとおしにくいかを表す数値です。数値が高いほど、断熱材の抵抗が大きく、熱をとおしにくい状態となります。

水流を保つ

水流を保つ

水流を保つのも、水道管の凍結を防ぐ効果的な対策です。流れている水は、静止している水よりも氷結温度が低いため凍りにくくなります。夜間の気温が下がるときには、水流を保つのがおすすめです。

蛇口をわずかに開けておくと、水が絶え間なく流れ続けるため、水の静止を防げます。大量の水を流す必要はありません。重要なのは少量の水を継続的に流すことです。水流を保つことで、水道管の凍結リスクを低減できます。

水抜きをする

水道管の凍結を防ぐためには、水抜きも有効です。水抜きは、管内の水を空っぽにすることです。管内に水が残らないので、水が凍ってしまう事態を防げます。

屋外の蛇口やスプリンクラーシステムでは、定期的に水抜きをすることがおすすめです。寒い季節の夜間や長時間水を使用しない際には、元栓を閉じたあとに管内の水を完全に排出させましょう。適切な水抜きは、凍結予防に役立ちます。
» 水道の元栓を見つける方法

水道管が凍結したときの対処法

水道管が凍結したときの対処法

水道管が凍結してしまったときには、以下の3つの方法で対処しましょう。

  • タオルを被せた上からぬるま湯をかける
  • ドライヤーの温風を当てる
  • カイロを当てる

上記の処置でも解凍されない場合は、専門業者に相談するのがおすすめです。専門家に依頼することで、水道管の損傷を最小限におさえられます。

タオルを被せた上からぬるま湯をかける

水道管が凍結したときは、タオルを被せた上からぬるま湯をかける方法が有効です。水道管に熱いお湯を直接かけると、急激な温度変化により水道管が破損する恐れがあります。水道管にはタオルを被せ、ぬるま湯を使用することがポイントです。

水道管にタオルをしっかりと巻きつけてから、ゆっくりとぬるま湯をかけましょう。解凍するまで、繰り返し行ってください。タオルの上からぬるま湯をかけることで、水道管を守りつつ効果的に解凍できます。

ドライヤーの温風を当てる

ドライヤーの温風を当てる

ドライヤーの温風を当てるのも、凍結した水道管を解凍する方法の1つです。火を使わずに温められるので、よく使われる手法です。ドライヤーでの解答は、以下のステップで簡単に行えます。

  1. ドライヤーを低温設定にして電源を入れる
  2. 凍結した水道管に直接温風を当てる
  3. 温風を均等に当てるために、ドライヤーをゆっくり動かす

熱による損傷を防ぐため、水道管にドライヤーを近づけすぎないよう注意してください。使用中のやけどにも気をつけましょう。

カイロを当てる

水道管が凍結した場合、カイロを使って温める方法も効果的です。凍結した部分にカイロを直接当てて氷を解かすため、水道管を傷めずに解凍できます。

カイロを使用する際は、熱の伝わり方がポイントです。カイロは水道管全体に熱が均等に伝わるように当ててください。水道管全体を温めることで、温度が分散し凍結部分の破損を防止できます。

複数のカイロを使用すれば、広範囲の凍結にも対応できます。使用時は火事ややけどのリスクも考慮し、安全性に十分に気を配りながら、適切に取り扱ってください。

水道管が凍結し破裂した場合の対処法

水道管が凍結し破裂した場合の対処法

水道管が凍結し破裂してしまった際には、迅速な対応が重要です。

  • 元栓を閉める
  • 破裂した部分にタオルを巻く
  • 業者に修理を依頼する

被害を最小限におさえるためにも、水道管の凍結リスクが高まる季節は、上記の対処法を覚えておきましょう。

元栓を閉める

水道管が凍結し破裂した場合は、最初に水道の元栓を閉めましょう。

水道管の元栓は、一般的にメーターボックスの中に設置されています。ハンドルを時計回りに回せば、水の流れを止められます。ハンドルが固い場合は、適切な工具を使用してください。

元栓を閉めたあとは、水漏れの状況を再確認してから修理に移ります。安全を確保し被害拡大を防ぐため、元栓を閉めることが重要です。

破裂した部分にタオルを巻く

破裂した部分にタオルを巻く

元栓を閉めたあとは、破裂した部分を厚手のタオルで保護しましょう。

破裂した箇所をきれいに清掃し、タオルを破裂部分にしっかりと巻きつけます。タオルがずれないように、バンドやテープを使って固定するのも大切です。一時的に水漏れを防ぎ、さらなる被害をおさえられます。

タオルによる対処法は、応急処置に過ぎません。すみやかに専門業者へ修理を依頼しましょう。

業者に修理を依頼する

水漏れの応急処置をしたら、専門業者に修理を依頼しましょう。業者に修理を依頼する際は、いくつかのポイントがあります。

  • 信頼できる水道修理業者を選ぶ
  • 緊急性を業者に伝える
  • 修理が完了するまでの一時的な対策を相談する
  • 修理後の保証やアフターケアについて確認する
  • 複数の業者から見積もりを取り比較検討する
  • 修理の期間と作業内容を明確にする

業者から正確な見積もりを取得するのが重要です。見積もりには、詳細な修理内容や料金が記載されているため、追加費用が発生するリスクを減らせます。

金額だけではなく、業者の対応の早さや評判も考慮して選びましょう。上記のポイントをおさえれば、水道管の修理をスムーズに行えます。

水道管破裂の修理にかかる費用のポイント

水道管破裂の修理にかかる費用のポイント

水道管が破裂してしまうと修理が必要です。水道管破裂の修理にかかる費用のポイントを確認していきましょう。

修理費用は約2~5万円が目安

修理費用は2〜5万円が目安です。修理費用には、必要な部品代や作業工賃が含まれています。破損状況や、修理の難易度によって変動がある点に注意してください。

緊急性が高い場合や、夜間・休日に修理が必要になった場合は、追加料金がかかる可能性があります。業者によって修理費用に差がでるケースもあため、複数の業者から相見積もりを取得することがおすすめです。

トラブルを避けるためには、修理費用について事前に把握し、適切な業者選びが重要になります。

修理費用は自己負担

水道管の修理費用は保険が適用されない場合が多く、全額自己負担です。業者選びや地域によって、同じ修理内容でも費用に差が生じるケースがあります。

日頃の予防措置や定期的にメンテナンスすれば、将来の修理費用をおさえられます。水道管の状態に注意を払い、早めの対策が大切です。

保険適用となるケースはある?

水道管破裂による水漏れの被害は、火災保険の補償対象になるケースもあります。詳細は加入している保険会社へ確認してください。

まとめ

まとめ

寒冷地において、水道管の凍結は決して珍しい問題ではありません。想定外の事態に直面することがないよう、適切な予防と対処法を理解しておくのが非常に重要です。

  • 水道管が凍結するメカニズムと凍結しやすい条件を理解する
  • 保温材で包む、水流を維持する、水抜きを行うなどで凍結を予防する
  • 凍結した水道管はぬるま湯やドライヤー、カイロで温めて解凍する
  • 破裂した場合は元栓を閉めて緊急対処し、業者に修理を依頼する

修理費用の相場は一般的に2〜5万円と高額で、自己負担となる場合がほとんどです。冷え込みが厳しい時期には、水道管が凍結しやすくなります。早めの予防措置をとって、凍結によるトラブルを避けましょう。

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